昨日から関東も梅雨入りです。
霧雨の中、燕が元気に飛んでいます。
西行の歌を思いました。
”帰る雁に ちがう雲路の つばくらめ
こまかにこれや 書ける玉章”
燕は春に北から飛来する。北に帰る雁と
行き違うように、北国からはるばると
やってくる燕の群れ。雁が大きな手紙の
文字ならば、燕は細かな文字だろうか。
大きな文字で書かれた手紙文と、小さな
文字で書かれた手紙文が、空で交錯する。
不思議で、どこかユーモラスなイメージを
想像するのが嬉しい。
*「漢書」の故事によって雁は手紙を運ぶ鳥
とされ、そこから雁の群れを文字に見立
てるようになった。・・・とか。